定温・耐振輸送容器
秦永ダンボールは、京都大学のBioL再生医療に用いる幹細胞搬送容器開発メンバーの一員として、新しい幹細胞搬送に特化した搬送容器を開発しました。
再生医療で使用される幹細胞は、医薬品と同等に安全で高品質という事が求められますが、「活きている」という点で医薬品とは大きく異なります。デリケートであるために厳正な運搬が必要とされる細胞を搬送でき、経産省が提唱するガイドラインに基づいた以下の6つの要素を含んだ搬送容器を考案しました。
- 無菌保障
- 定温維持
- 雰囲気(ガス濃度)維持
- 耐衝撃
- 搬送モニタリング
- 軽量
アルミハードケース
定温輸送が可能
真空断熱材入
アルミソフトケース
超軽量アルミハードケース
細胞輸送容器 SDBOX
※特許出願中
特殊加工フィルムでガス濃度を維持し、細胞生存環境の持続を実現。衛生・安全設計でデリケートな内容物もしっかりガード。メッシュ形状の特殊フィルムで挟み込むことにより、外部からの衝撃を吸収。また二重密封構造で、容器内ガス濃度を一定に保ち、細胞の生存に必要な環境を維持。
細胞輸送容器 SDネットBOX
※特許出願中
特殊加工ネットで通気性をさらに良くし、ガス濃度を維持し、微細な衝撃吸収。緩衝性の高い機能を保持することで、より良い細胞生存環境を実現。衛生・安全設計で、デリケートな内容物もしっかりガード。
細胞輸送免振装置
※特許出願中
振動問題の一つとして、物質を運搬する際、筐体に加わる振動が筐体内部の物質にも伝わることが上げられます。これにより筐体に加わる振動よりも大きな振幅で運搬物が振動することがあり、その場合運搬物に多大な影響が生じます。再生医療で使用される細胞は非常にデリケートなため、運搬には多大な注意が必要となります。例えば血小板は車の運搬時に生じる0~20Hzの振動で塊ができるといった問題もあります。秦永ダンボールでは0~20Hzの振動振幅低減に着目し、免振装置を開発しました。開発にあたり、走行実験を実施し、時速60Kmの走行よるFFT解析、自動車の加振振幅測定を繰り返し行い、開発にこぎつけました。
線形ばねを運動方向に垂直に取り付け、固有振動数を0にすることで共振を発生させずに、振動絶縁を行う。定荷重ばねは、重力の影響により、線形項が発生することを防ぐために用いました。外容器はダンボール、プラダン、アルミで設計可能です。